- 介護業界未経験の人でも取りやすい役立つ資格とは?
- 資格を取ることでどんな知識を身につけられるのか?
介護の仕事は、未経験からでも正社員として採用されるチャンスが多いため、転職先として検討する方も多いです。未経験・無資格であっても応募可能な求人はありますが、何らかの資格を持っていることでさらに就職先の幅は広がります。
今回は、介護業界未経験であっても短期間で取得できる資格をご紹介していきます。
なお、介護に関する資格は民間資格を含めると多数あります。ここでは、3か月以内で取得可能な資格に絞っています。取得にかかる期間の目安や金額、身に付く知識など、ひと目で分かるようにまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
記事でわかること
介護職員初任者研修
介護に関する基本的な知識や技術を習得できる資格です。介護未経験の方も多数受講しており、これから介護職を目指す方には一番初めにとっておきたい資格と言えます。
通学講座・通信講座のどちらかで学ぶことができますが、通信講座であっても一部のカリキュラムは通学で学ぶ必要があります。
- 取得期間 : 最短1か月~(学習方法、スクールにより異なる)
- 費用感 : 3万円~12万円程度(学習方法、スクールにより異なる)
身につく知識
介護の基本や職務の理解、介護における尊厳の保持や自立支援など、介護の基礎と理念を学びます。高齢者特有の身体の変化や医学的な知識も含まれます。
持っていると役立つ職場
介護職として働くことのできる全ての職場で役立ちます。特別養護老人ホーム等の介護老人福祉施設、デイサービスセンター等の通所系施設、訪問介護事業所などの訪問系施設など、多岐にわたります。
介護事務
介護サービスを提供する施設や事業所で事務をする仕事です。一般企業の事務とは違い、介護保険に関する深い知識が必要となる点が特徴です。
職場によって、介護事務が担う仕事の範囲は多少異なりますが、一般的には介護報酬請求事務と窓口対応がメインとなります。
介護事務に関する民間資格は多数あります。それぞれ運営団体が異なり、資格取得までの道のりや試験内容、難易度も違ってきます。特に代表的なのは、介護事務管理士(JSMA技能認定振興協会)、ケアクラーク(日本医療教育財団)、介護報酬請求事務技能検定試験(日本医療事務協会)などでしょう。
「介護事務管理士」を取得する場合の期間と費用の目安は下記です。
- 取得期間 : 最短3日~(学習方法、スクールにより異なる)
- 費用感 : 3.5万円~5万円程度(学習方法、スクールにより異なる)
身につく知識
介護保険制度や介護請求事務についての知識を身に付けることができます。
持っていると役立つ職場
介護保険サービスを提供する施設や事業所で役立てることができます。介護老人福祉施設や有料老人ホーム等の入所施設、デイサービス等の通所施設だけでなく、居宅介護支援事業所や福祉用具事業所、小規模多機能型居宅介護など幅広い種類の職場があります。
認知症介助士
認知症についての知識を深め、日々の関わりやケアに役立てることができる資格です。介護従事者に限らず、市民も取得しやすい資格で、高齢者や障害者の方々が生活しやすい街づくりにも貢献できます。
- 取得期間 : 3ヶ月程度
- 費用感 : 2万円~(講座を受講する場合)
身につく知識
認知症についての正しい知識、接し方を学べます。サポートの仕方やコミュニケーションの取り方、認知症を予防するための方法などを含んでいます。
持っていると役立つ職場
認知症の方が利用する介護施設全般、スーパーマーケット等の暮らしに不可欠なお店など、高齢者が利用する様々な職場で役立てることができます。
介護予防運動指導員
介護予防のための運動プログラムを作成し、高齢者の健康寿命を伸ばすためのサポートを行う資格です。筋力向上トレーニングや運動指導を中心に、高齢者一人ひとりに合ったプログラムを作成することができます。
資格の取得には、介護予防運動指導員養成研修を受講が必要です。
- ホームヘルパー2級取得者・介護職員初任者研修の修了者で実務経験2年以上
- 介護職員基礎研修課程修了者・実務者研修修了者
- 介護支援専門員の資格保有者
- 健康運動指導士等の資格保有者
- 医療系国家資格の保有者
- 取得期間 : 約1か月程度~※スクールにより異なる
- 費用感 : 約10万円~
身につく知識
高齢者の筋力トレーニング、介護予防、健康の維持だけでなく、認知症やうつ・閉じこもりについての知識も身に付きます。
持っていると役立つ職場
市町村の運営する地域支援事業、リハビリセンター、民間のスポーツクラブ、介護福祉施設など、幅広い活躍が期待されています。介護福祉施設では、介護職員として業務にあたりながらその知識を活かすことも多いです。
福祉用具専門相談員
福祉用具に関する専門家であることが証明できる資格です。福祉用具を必要とする方に適したものを選んだり、アドバイスをしたりと、相談を受けることが主な仕事です。
介護保険制度で福祉用具を使用する場合は、担当ケアマネジャーとの連携を図りながら、福祉用具の使用に関するケアプランも作成します。
福祉用具専門相談員業務を行うには、指定の講座を終了するか、福祉用具に関する知識を持つとみなされる国家資格の保有が必要です。
- 取得期間 : 約1週間程度~(講座の受講と試験を受ける場合)
- 費用感 : 約4万円~7万円
身につく知識
福祉用具に関する知識や技術、介護と医療、介護保険制度に関する基本的な知識、福祉用具専門相談員の役割について習得できます。
持っていると役立つ職場
福祉用具貸与事業所や福祉用具を販売する専門店、介護が必要な方が利用する老人福祉施設などで役立ちます。
ガイドヘルパー (移動介護従事者)
何らかの障害によって一人で外出することが難しい人のサポートを行う仕事です。利用するのは、視覚障害のある人、全身性障害のある人、知的障害・精神障害のある人です。
障害の種類によって、適切なガイドヘルパーの資格も異なります。全身性障害者へのガイドヘルパーの場合は全身性障害者ガイドヘルパー、視覚障害者には視覚障害者ガイドヘルパーといったように、それぞれ呼び方も変わってきます。
資格取得に関しても、それぞれの研修を受講しますが、既に保有している資格によっては科目の免除を受けられる場合もあります。
- 取得期間 : 3日程度
- 費用感 : 3万円~4万円
身につく知識
【全身性障害者課程研修】
全身性障害者ガイドヘルパーのための研修です。ホームヘルプサービスや障害者福祉に関する知識・技術等を学べます。
【同行援護従事者養成研修】
視覚障害者ガイドヘルパーのための研修です。視覚障害者の移動に必要な援護や代筆・代読の基礎知識などを学びます。
【知的・精神障害者行動援護従事者養成研修】
知的・精神障害者ガイドヘルパーのための研修です。障害に対する基本的な知識やコミュニケーション技術、実際の援助方法等を学びます。
持っていると役立つ職場
訪問介護事業所や社会福祉協議会など、障害者の外出をサポートする事業やサービスを展開している職場で特に役立つでしょう。
レクリエーション介護士
高齢者一人ひとりの状態に応じたレクリエーションを実践することができると証明できます。資格取得者の多くは、介護現場で介護職として働く職員で、レクリエーションの企画や実施に役立てるために取得するケースが多いです。
1級と2級の2種類があり、1級は2級取得者のみ取得することが可能です。
- 取得期間 : 2日程度
- 費用感 : 3.5万円~4万円程度
※学習方法、スクールにより異なる
身につく知識
レクリエーションの基本的な技術や考え方、高齢者への関わり方が学べます。1級になると、高齢者一人ひとりに応じた企画や実践力も身に付きます。
持っていると役立つ職場
要介護高齢者が利用する施設であれば、入所系・通所系問わず広く活用することができます。
まとめ
今回は、3か月以内で取得可能な介護に関する資格をご紹介しました。これらの資格は、未経験であっても取得しやすいため、これから介護業界に転職したいと考える人にもおすすめです。
資格を取得した上で求人に応募すると、介護業界で働きたいという熱意も伝わりやすくなります。また、資格取得で得た知識や技術は、きっと就職後に何らかの形で役立てることができるでしょう。
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