デイサービスと同様に、利用者が通いでリハビリを受けることができるデイケア（通所リハビリテーション）をご存知でしょうか？

今回は、デイケア（通所リハビリテーション）の役割や人員基準、デイケアで働くメリットなどを詳しく解説します。

デイケア（通所リハビリテーション）の利用を検討されている方はこちらの記事をご覧ください。
2023年8月16日デイケア（通所リハビリテーション）とは？デイサービスとの違いや利用条件、利用にかかる費用などについて分かりやすく解説！

デイケア（通所リハビリテーション）とは？

デイケア（通所リハビリテーション）とは、介護老人保健施設や病院、診療所などの厚生労働省令で定められた施設において、自宅で生活を送る要介護者に対して心身機能の維持回復を目的とした日常生活の自立を助けるための理学療法や作業療法など、一人ひとりに合わせたリハビリテーションを提供する事業所です。

デイケア（通所リハビリテーション）の役割

デイケアの役割は、利用者に対してリハビリテーションを提供するだけではありません。身体介護やレクリエーション、送迎もサービスに含まれています。

健康チェックの補助

バイタルの確認や、サービス利用中の体調の確認を行い、何かあれば看護師や医師に報告、指示をもらいます。

レクリエーション

集団でのレクリエーションや体操など、利用者の健康維持やストレス解消といったQOLの向上を目的とした取り組みの企画や運営を行います。

身体介護

利用者の食事・排泄・入浴介助を行う身体介護を提供します。一人ひとりの状態に合わせてサポートを行うため、全ての人に同じ支援を行うわけではありません。

リハビリテーション

デイケアで提供されるリハビリテーションは、以下のような目的で提供されます。

利用者一人ひとりの状態に合わせて適切なリハビリを提供します。

送迎

デイケアは通所サービスであるため、利用者の自宅から事業所まで利用者を送迎します。専任の送迎ドライバーを雇っていることもありますが、職員が送迎を行うこともあります。

自宅での様子をご家族から伺ったり、反対にデイケアでのリハビリの様子をご家族にお伝えしたりと、コミュニケーションの機会ともなっています。

デイケア（通所リハビリテーション）の人員基準

デイサービスではどのような職種が働いているのでしょうか？人員基準をもとに詳しく見ていきましょう。

医師

デイケアには専任の常勤医師が1名以上配置されています。リハビリを提供する職員に対して、リハビリの方針や目的、実施上の留意点などを指示します。

ただし、病院や診療所と併設されている事業所や介護老人保健施設、介護医療院では、そこで働く医師が兼任しているケースが一般的です。

従事者

デイケアで働く職員は、リハビリを提供する理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の他に、利用者の健康管理を行う看護師や准看護師、身体介護や生活援助を行う介護職員など多様です。

リハビリ単位ごとに、利用者の数が10人以下の場合は1名以上、利用者の数が10人を超える場合は利用者の数を10で割った数の従事者が必要です。

理学療法士、作業療法士または言語聴覚士

デイケアで利用者に対してリハビリを提供する職員は、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったリハビリに関する国家資格の保有者です。

日常生活動作における動きや口腔機能の維持・向上など、利用者一人ひとりの状態に合わせてリハビリを提供します。

サービスを提供する日ごとに利用者が100人またはその端数を増すごとに1人配置されます。

場合によっては適切な研修を受けた看護師や准看護師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師がリハビリを行うこともあります。

デイケア（通所リハビリテーション）で働くメリット

デイケアでは、医療面での配慮が必要な方も多く、病気と介護の両輪からサポートしなければなりません。介護の知識だけでなく、医療やリハビリの専門的な知識や技術に触れる機会は多く、より広い視野で物事をとらえる力が身に付きます。

また、退院直後など、これからリハビリの成果が存分に出てくる利用者も多く、回復段階ごとのアプローチも実践を通して理解できる機会が多いです。

たくさんの利用者に関わることができるため、実践を重ね経験を早く積んでいきたい人にもメリットは大きいでしょう。

デイケア（通所リハビリテーション）で働くやりがい

デイケアは、デイサービスと同様に、自宅で暮らす要介護高齢者とその家族を支えるために重要な役割を果たしています。

リハビリをして元気になったり、できることが増えて家庭での生活が楽になったりする姿を見る機会はたくさんあり、やりがいを感じる場面もとても多いです。

経験を積むにつれ、様々な専門職で構成されるチームの中で、介護職としての専門的な視点から意見を言うことができたり、スムーズに連携が図れたりすると、専門職としての成長も感じるでしょう。

まとめ

今回は、デイケア（通所リハビリテーション）の役割や人員基準、デイケアで働くメリットなどを解説しました。

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参考

• 厚生労働省「通所リハビリテーション」
• 厚生労働省「通所リハビリテーション」
• 厚生労働省　介護事業所・生活関連情報検索　介護サービス情報公表システム「通所リハビリテーション（デイケア）」