介護職の履歴書の書き方は?志望動機や自己PRの例文を用いて解説!

履歴書は、転職をする際必ずと言っていいほど必要な書類の一つです。介護や福祉のお仕事に転職する方は、この記事を読んで、正しい書き方をおさらいしておきましょう。

MEMO
ハローワークが提供している『履歴書・職務経歴書の書き方』(パンフレット)をもとに説明していきます。

履歴書作成時に準備するもの

履歴書を作成するにあたり、まずは準備するものを紹介します。

【履歴書】
履歴書の様式は、新卒向け、転職者向け、パート・アルバイト向けなど、様々なものが存在します。サイズはA3サイズ(二つ折りにするとA4サイズ)がオススメです。手書きの場合は、文房具店などで購入できます。PCで作成する場合は、各サイトが提供しているものをダウンロードすることが可能です。今回見本として使用している様式は、ハローワークが提供するもので、無料でダウンロードすることが出来ますよ。(ダウンロードはこちら

【筆記用具】
履歴書を手書きで作成する場合、黒色のボールペンまたは万年筆を用意します。鉛筆やシャープペンシル、消えるボールペンは使用できません。また、間違えてしまった場合は、修正液や修正テープを使わず、新しく作成し直しましょう。二重線や訂正印を用いることも厳禁です。

【顔写真】
写真屋さんや証明写真機で直近3ヶ月以内に撮影した顔写真を用意します。PCで履歴書を撮影する場合は、写真データが必要ですので、撮影前にデータでの受領が可能かを確認しておく必要があります。証明写真機の美白モード等であれば問題ない範囲内ですが、加工アプリなどを用いて修正することは厳禁です。

【封筒・切手】
応募先の事業所が郵送での提出を求めた場合は、切手を貼った封筒を用意する必要があります。履歴書を三つ折りにして封入に丁度良いサイズを選びましょう。

介護職の履歴書の書き方(個人情報部分)

必要なものが揃ったら、早速書き始めていきましょう。まずは個人情報の部分です。

【提出年月日】
上部にある「〇年〇月〇日現在」の部分には、履歴書を提出する日を記入します。西暦、和暦はどちらでも構いません。

【氏名】
ふりがなを振って氏名を記入します。

【生年月日】
提出年月日で西暦を記入した場合は西暦で、和暦を記入した場合は和暦で記入します。

【性別】
性別欄は、現在の履歴書の様式では、そもそも項目がない、もしくは記入を強制しない場合がほとんどです。明示してもしなくても問題ありません。

【現住所】
現在居住している住所を記入します。漢字部分とアルファベット部分にはふりがなを振りましょう。

【電話】
固定電話、携帯電話(スマートフォン)のどちらを記入しても構いませんが、連絡が取りやすいという観点から、お持ちの方は携帯電話(スマートフォン)を記入することをオススメします。

介護職の履歴書の書き方(学歴・職歴部分)

学歴と職歴は分けて記入します。まず始めに学歴、そして職歴の順です。では詳しく見ていきましょう。

学歴

  • 1行目に中央寄せで「学歴」と記載します。
  • 2行目から実際の学歴を記入します。「年」の部分は提出年月日と生年月日で記入した和暦、もしくは西暦に合わせます。高校入学以降の経歴で構いません。
  • 全て書き終えたら右寄せで「以上」と記載します。
注意
※『〇〇高校卒業』という書き方ではなく、『〇〇県立〇〇高等学校』という様に
正式名称で記入します。
※学部、学科、コース、専攻もある場合は記入します。
※中退された方や在学中の方はその旨を記入します。

職歴

  • 1行目に中央寄せで「職歴」と記載します。
  • 2行目から実際の職歴を記載します。「年」の部分は提出年月日と生年月日で記入した和暦、もしくは西暦に合わせます
  • 所属していた会社の事業内容及び従業員規模を記載し、どの役職でどんな仕事をしていたかを記載します。
  • 退社理由は、自己都合の場合「一身上の都合により退職」、会社都合の場合は「会社都合により退職」とし、詳細理由については記載しなくて結構です
  • 現在就業中の場合は、年月を記載せず「現在に至る」と記載します。
  • 全て書き終えたら右寄せで「以上」と記載します。
MEMO
転職回数が多いなどの理由で職歴が長くなってしまう場合は、以下の様に書き方を変更すると良いです。
  • 学歴の一部を省略する(例)高校卒業から記載する)
  • 所属していた会社の事業内容及び従業員規模、どの役職でどんな仕事をしていたかは職務経歴書に記載するとして、「社名 入社」もしくは「社名 一身上の都合により退職」などの記載のみにする

介護職の履歴書の書き方(免許・資格部分)


保有している免許や資格を取得した時期が古い順に記載します。その際、学歴や職歴と同様に、「年」の部分は提出年月日と生年月日で記載した和暦、もしくは西暦に合わせます。
また、免許や資格の名称は、「初任者研修」という一般的な呼び方を書くのではなく、「介護職員初任者研修」というように正式名称で記載しましょう。

介護職の履歴書の書き方(志望動機)

志望動機の部分には、採用担当者が「この人に会ってみたい」「この人と一緒に働きたい」と思える内容を記載する必要があります。なぜこの企業を選び、自身のどんな経験を活かして働けるのか、どんなキャリアプランを描いているのかをご自身の言葉で記載するようにしましょう。

介護職経験者と未経験者の場合の書き方を、例を挙げて以下に紹介します。

介護職経験者の志望動機の書き方例

Aさん【40代男性/デイサービス勤務→グループホーム希望】

機能訓練をメインに行う半日型デイサービスで介護職として3年間勤務しております。季節に合わせたレクリエーションの企画や、利用者の声を形にした行事の計画を行うなど、本来の業務である介護支援以外にも力を入れて取り組んできました。

介護の知識をより深めるため、これまでの自身の経験を活かして、今まで接する機会がなかった認知症の方の介護を行っている職場への転職を検討していたところ、施設内行事に力を入れていて、グループホームを複数運営している貴社に魅力を感じ、応募させていただきました。

これまでの経験を活かし、貴社の入居者が快適且つ笑顔になるような介護支援を行っていきたいと考えております。

介護職未経験者の志望動機の書き方例

Bさん【30代女性/専業主婦→介護職希望】

高校を卒業後、製造業の事務職として5年勤めた後、結婚・出産を経て今に至ります。子どもが小学生になり、正社員の仕事を探していたところ、自宅からも近く、「未経験でも働きながら資格が取れる」という御社の求人を拝見し、応募させていただきました。

地域活動などで高齢者の方と接する機会も多く、人とお話しすることが好きな性格ですので、経験こそありませんが、介護のお仕事でもこの性格を発揮出来るのではと考えております。

資格を取得して、長く働きたいと思っております。

介護職の履歴書の書き方(自己PR部分)

自己PRは、志望動機と繋がることを意識して書くように意識してみましょう。

例えば、先に紹介したAさん(40代男性/デイサービス勤務→グループホーム希望)の方であれば、「本来の業務である介護支援以外にも力を入れてきた」ということを書いているので、具体的にどんなことに力を入れてきたのか、その結果、どんな成果が得られたのかを記載すると良いでしょう。

Bさん(30代女性/専業主婦→介護職希望)の場合は「働きながら資格が取れる」ところに魅力を感じて応募しているので、家庭、仕事、資格取得のための勉強の両立に自信があることをアピールすると良いでしょう。これまでの生活の中で、マルチタスクをこなしてきた実績を記載しましょう。

介護職の履歴書の書き方(本人希望記入欄)


履歴書フォーマットを見てみると、給料・職種・勤務時間・勤務地・その他についての希望などがあれば記入する様に書いてありますが、本人希望記入欄の書き方には、注意が必要です。

注意する事項 具体的な書き方例
複数事業所、複数職種で求人を出している場合は、自身の希望事業所や希望職種を記載 「○○デイサービス▲▲店の介護職を希望します。」
家庭の事情や自身の体調面で予め考慮してほしい内容は記載しても構わない 「保育園に通う子どもを迎えに行くため、夕方17時には退勤させて頂けますと幸いです。」

「既に完治はしており業務に支障はありませんが、経過観察の通院の為2ヶ月に1度、有給を取得させて頂ければ幸いです。」

現在就業中の方は、退職予定日や入職可能日を記載 「令和4年3月31日退職予定、令和4年4月1日より就業可能です。」
給与面や待遇面での希望は原則記載しないことが望ましい
志望動機や自己PRはこの欄には記載しない
「特になし」や「特にありません」などの記載はしない

履歴書を提出時に気を付けること

履歴書そのものが完成したら、実際に送付したり面接官に手渡しすることになります。シチュエーション事に注意すべき点を確認しておきましょう。

送付状や封筒の正しい書き方を知る

A4の白色封筒に縦書きで、住所や宛名を記載した上で、「履歴書在中」と赤で書きます。裏面にはご自身の住所や氏名を記載しましょう。
送付先の担当者名が分かる場合はその方のお名前を、分からない場合は、「人事部 採用ご担当者様」といったように会社ではなく担当部署までスムーズに届くようにしておくと尚良いです。

手渡しする際はクリアファイルから出して

書類選考がない場合、面接の際に履歴書を提出することになります。この場合は封筒にいれるのではなく、記入済みの履歴書をクリアファイルに入れて持参するようにしましょう。実際に面接官の方に手渡しする際は、クリアファイルから履歴書を出し、渡すようにしましょう。

メールでの送付の場合件名は簡潔にし、PDF形式で送る

求人サイトから求人に応募した場合は、メールにて履歴書の送付を求められることも多いでしょう。この場合、件名は「履歴書送付 〇〇〇〇(ご自身の名前)」といった簡潔で分かりやすいものにし、エクセルやワードで履歴書を作成した場合でも、後から修正できないPDF形式に変換してから送付するようにしましょう。万が一手書きの履歴書を添付する場合は、写真データを送付するのではなく、スキャンを行ってPDFにすることをお勧めします。

履歴書の書き方に関するよくある質問

履歴書はPCで作成するより、手書きで書いた方が良いの?

応募先が指定していない場合はどちらでも構いません。

様々な様式の履歴書があるがどれを用いれば良いの?

応募先が指定していない場合はどれを用いても構いません。新卒向けやパート・アルバイト向けのフォーマットなど、様々な様式がありますので、ご自身に合ったものを選んでください。今回ご紹介したフォーマットは、ハローワークインターネットサービスでダウンロードすることが可能です。

複数の企業に履歴書を提出する際、コピーを渡してもOK?

コピーを企業に提出することはやめましょう。手書きの場合は1枚ずつ作成するか、PCで作成した場合も既に印刷されたものをコピーするのではなく、提出する企業数分を印刷するようにしましょう。

修正液や修正テープを使用してもいいの?

原則NG。間違ってしまった場合は書き直しをするようにしましょう。不安な方は下書きをしてからボールペンや万年筆でなぞるか、エクセルやワードを用いてPCで作成することをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか? 履歴書作成を提出した後は、面接の準備をしておくことをオススメします。面接に関する記事もありますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

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