アンケート結果報告『利用者家族とのエピソードで印象に残っていることは?』

2023年4月にekaigowithで実施したアンケート『利用者家族とのエピソードで印象に残っていることは?』の結果についてご報告します。

今回のアンケートに回答いただいた方の割合は、介護業界での就業経験がある方が84.0%、介護業界での就業経験のない方が16.0%となりました。

それでは早速みていきましょう!

介護福祉業界で接してきた利用者のご家族との印象深い出来事はありますか?

印象深いエピソードがある73.8%、ない26.2%

介護業界で就業されている方の内、『介護福祉業界で接してきた利用者のご家族との印象深い出来事がある』と回答された方の割合は73.8%、『利用者のご家族の中との印象深い出来事とはない』と回答された方の割合は26.2%でした。

施設に入居されている利用者に面会に来られたご家族、デイサービスの送迎時にご挨拶するご家族、訪問介護に伺ったときにお話しするご家族など、介護福祉業界のどのサービスに勤めていても利用者だけでなくそのご家族とも接する機会が多々ありますね。印象深い出来事も起こり得るでしょう。

では『利用者のご家族との印象深い出来事がある』と回答された方は実際にどのようなエピソードをお持ちなのでしょうか?
回答の中から一部を抜粋してご紹介します。

100歳を過ぎた利用者様で、毎日いらっしゃる家族様としか会話をされない中、食事介助や風呂介助など、毎日お世話させて頂くことで、距離を縮めていきました。そんなある日、お食事をしながら○○さんの干支はなんですか?と聞いた所サルとお話されたので、それを家族様にお伝えしたら、とてもビックリされました。理由を尋ねると「母は干支の話は嫌いなのよ。」と。皆で笑いあい、とても楽しい時間を過ごしました。家族様に「あなたを信頼してるのね、本当にありがとうございます。」と言われ、介護士として自信がつきました。
ある利用者様の娘様がこられた際に「おかあさん。おかあさんのすきなお花もってきたよ」と。その利用者様はもう喋ることもできませんでした。でもそのお花を見てにこって微笑みました。涙が溢れそうでした。

異例な事ですが、ご家族から感謝され、人生の締め括りである葬儀に呼んで頂けた事です。死生観、人生観が変わりました。
ホームヘルパーの時に、私と一緒に作った夕飯を何年も前にお亡くなりになった利用者のお母さんのお仏壇にお供えしていた。

認知が進み出し感情が不安定になられ職員からの対応が冷たいと取り乱された時に、ゆっくり声掛けをしながら傾聴した結果落ち着かれたことがあり、後日娘様からお礼の言葉を頂戴し、それ以降私を信頼していただけて、なにか相談事がある時は私を指名してお話を聞かせてくださいました。
連休明けで出勤したら「あんたいなくてさびしかったわー」って言われたとき!

中卒から働いていましたが、利用者が私のことを孫のように思っていたようで、家族の方から、「今まで自分で出来ることでも自分でやることが無かったけど、あなたが来るようになってから自分で出来ることは、自分でやることが増えて来た」と言われました。
ご家族が双子で顔の見分けがつかなかったのでいつも迷惑をかけていたが何があっても笑って介護士を気遣ってくれる素敵な方達でした。ご利用者様も穏やかな方だったのでなんだかほっこりしました。

未婚の兄と妹が高齢になり、妹が病気で寝たきりに。兄が24時間付きっきりで自宅介護をしていた。体調を崩し妹が入院する際も、毎回退院するまで同部屋に兄が滞在する。オムツ交換や清拭、着替えの際も兄に見張られ、自分のやり方と違えば口出し。妹思いですばらしい行動力だが介護ばかりで兄本人の人生が無いように思える、色々な介護サービスを知って利用して視野を広げることも大事だと感じました。
とても元気にされていたおじいちゃんでしたが突然体調が急変し、食べることも返事も話すこともできなくなってしまいました。その後色々と関係医療機関と試していきましたが力及ばず、コロナ禍ということもあり家族がやっと入れたときにはすでに看取りになっており、その数日後に息を引き取りました。自分の無力さや力のなさを痛感した出来事でした

かつて勤めていた特養での出来事。大晦日に急遽ショートステイを希望するご家族様が。急な事なので当日(大晦日の夜)と元旦の朝のお食事はご用意できないとお伝えすると、それはこちらで用意するとの事で、何とか居室を確保しました。程なく来所されて持ち物を確認したら、入っていたのはコンビニのおにぎりと菓子パン…急な利用と用意された食事…他人事とはいえ、切なかった年末年始の思い出です。
旦那様がALSの方で訪問入浴で伺ってました。
優しい奥様と博学な旦那様で毎回行くとその時期にあった議題を考え、冊子を作ってくれて、花粉症の事だったり、健康に良い食事の取り方だったり入浴が終わると奥様が入れてくれた冷たいお茶を飲みながら為になるお話しを楽しくユーモア交えて教えてくれました。私は結婚して退職し、最後に結婚式の写真とお手紙を送りました。私の夫が同じ職場でしたが、担当地域が違く、何年か経ってたまたまヘルプでそのお宅に伺うと旦那様はもうお話は出来なくなっていました。奥様から、旦那さまがまだ話せる頃、元気にしてるかな、もう子供が出来たかなとか私達のことを色々話していたと聞きました。また私達のために結婚祝いのホーロー鍋を購入し、いつ来ても渡せるようにしていたとのことでした。夫は二人の子供の写真を旦那さまと奥様に見せて色々なお話しをしてきたとの事でした。仕事でお伺いしていたのもあり、あんまり親しくし過ぎない方が良いかなと連絡先とかは教えていなかったのでとても嬉しい出来事でした!福祉業界は大変な事が多くて敬遠される方も多いかもしれませんが、こういった幸せなことを感じられるので頑張れます!

入居されている利用者様の状態が、ほとんど寝たきりになった時の出来事。当時は新型コロナが日本に上陸していなかったが、インフルエンザ対策の一環で面会に規制が掛かっていたにもかかわらず、断りを入れる職員を押しのけて利用者様がいるフロアへ。突然の来訪に周囲の職員が唖然とする中、家族の方はそのまま夕方になるまで利用者様に付きっきりに。さらに別の日には夜間に全館が施錠されている時間にも施設内へ入れてくれ、家族に会わせてくれと押し入ろうとする。あまりにも身勝手極まる振る舞いだったが、現場の職員に対しては「いつも家族を見てくれてありがとう」と深々とお辞儀をする人だったので無碍にもできず、当時の現場では良くも悪くもちょっとした有名人でした。

まとめ

いかがでしたか?介護福祉業界で働くと、利用者だけでなくそのご家族からも「ありがとう」という感謝の言葉を受けることも多い一方、家族を想うあまり職員にとっては悩ましい行動を取ってしまうご家族の方も少なくないことが分かりました。

ご家族との関りの中で、気になることがあれば事業所内でしっかり共有し、職員間でどのように対応するのか検討することが大切です。困ったことは自分一人で抱え込まずに相談するようにしましょう。職場が取り合ってくれない、働き続けることに不安を感じるという場合は、新しい職場を探してみてもよいかもしれませんね。

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