サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?入所条件や費用、施設の特徴について分かりやすく解説!

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?入所条件や費用、施設の特徴について分かりやすく解説!

まだ介護が必要ではないものの、高齢の両親が昔ながらの自宅で生活することに不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

今回は、要介護認定がついていなくても入居することができるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)について、その特徴や費用など、分かりやすく解説します。

サービス付き高齢者向け住宅で働きたいと考えている方はこちらの記事をご覧ください。
サービス付き高齢者向け住宅とは? 仕事内容・必要な資格について分かりやすく解説

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?

サービス付き高齢者向け住宅とは、平成23年(2015年)に創設された、高齢者が単身もしくは夫婦で生活をすることのできる賃貸住宅のことを指します。

サービス付き高齢者向け住宅で入居者が受けることが出来るサービスは、以下の通りです。

  • 見守り確認
  • 生活相談

日々の見守りがなされるだけでなく、生活の中で困ったことがあれば相談することができる職員がいるため、安心して生活することができます。

また、基本サービスではなく別途契約が必要でありますが、以下の様なサービスを受けることも可能です。

  • 生活援助
  • 食事提供
  • 身体介助など

生活援助とは、調理や洗濯・掃除・買い物などの身の回りのお世話を行うことです。また、施設によっては食事の提供サービスを受けることができます。介護が必要な場合は、訪問介護サービスを契約するなど必要に応じて外部の介護保健サービスを利用することも可能です。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の設備とは?

サービス付き高齢者向け住宅は高齢者向けの賃貸住宅ですが、どのような構造でも良いというわけではありません。

  • バリアフリー構造であること
  • 各専有部分の床面積は原則25㎡以上であること
  • 各専有部分に台所と水洗便所、収納設備、洗面設備、浴室を備えること
最低限、これらの環境を整える必要があります。

※ただし、居間、食堂、台所、その他の住宅部分が高齢者が共同利用するために十分な面積を有している場合、各専有部分の床面積は18㎡以上あれば良い
※ただし、共用部分に共同で利用するための適切な台所、収納設備または浴室を備えており、居住環境が確保される場合には各専有部分に台所等の設備を備えなくても良い

施設によっては、共用部分に余暇を楽しむことができる読書スペースやフィットネスなどを備えている場合もあります。ご自身やご両親の生活に合った施設を探してみましょう。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)ではどんな人が働いている?

サービス付き高齢者向け住宅は、見守りや生活相談が付いた賃貸住宅であるため、介護職員が何名以上いなければならない、といった決まりはありません。

しかしながら、少なくとも以下のような方が日中に常駐しています。

  • 社会福祉法人や医療法人、指定居宅サービス事業所などの職員
  • 医師
  • 看護師
  • 介護福祉士
  • 社会福祉士
  • 介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 介護福祉士実務者研修修了者
  • 介護職員初任者研修修了者

夜間などの職員がいない時間帯については、緊急通報システムなどにより対応することが一般的です。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の入所条件とは?

サービス付き高齢者向け住宅は、「要介護度1以上」などの条件がありません。

自立生活を送ることができる高齢者のみ、認知症でなければ要介護の状態でも可など、施設によって条件を設けていることが一般的です。入居する施設を検討する際に確認するようにしましょう。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特徴は?

サービス付き高齢者向け住宅には、他の介護施設と比較してどのような特徴があるのでしょうか。一つずつ詳しく見ていきましょう。

生活の自由度が高い

他の高齢者と共同生活を送る介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームとは異なり、あくまでも見守りサービスが付いた賃貸住宅であるため、ふらっと散歩に出かけることも、好きな時間に趣味に没頭することも可能です。

自立した高齢者も入居できる

介護保険サービスを利用して施設に入居する場合、特別養護老人ホームは要介護3以上、介護付き有料老人ホームの場合は要介護1以上など、要介護認定を受けている人しか入居することができません。

施設によっては条件が決められていることもありますが、サービス付き高齢者向け住宅には入居条件に要介護度が設定されていないので、基本的には自立した高齢者も入居することができます。

夜間の見守り体制が薄い

サービス付き高齢者向け住宅の基本サービスは、日中の見守りや生活相談に応じることです。施設によっては夜間に職員が常駐していることもありますが、夜間は緊急通報があった場合に対応する施設が一般的です。

夜間についても心配ごとがある場合は、夜間もサービスを行っている施設を探すようにしましょう。

認知症の場合は入居できないこともある

サービス付き高齢者向け住宅は賃貸住宅であり、身体介護や生活援助が基本サービスに組み込まれていません。そのため、認知症特有の症状などが出た場合に柔軟に対応することが難しいため、施設によっては認知症の方を受け入れていないこともしばしばあります。

入居後に介護が必要になった、認知症になったという場合にそのまま入居し続けることができるのか事前に確認しておくことをオススメします。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に入所する場合の費用はいくら?

サービス付き高齢者向け住宅に入居する場合、費用がいくらかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

サービス付き高齢者向け住宅では、初期費用と月額費用を支払う必要があります。施設の設備や運営方法により金額はバラバラですが、一般的な賃貸住宅で生活するよりは高い費用がかかると考えておくと良いでしょう。

初期費用の目安 約20万円前後
月額費用の目安 約17万円前後

この他、訪問介護やデイサービスなどの介護保険サービスを利用する場合には別途費用が発生するため、想定される費用がどのくらいになるのかは、実際に入居を検討している施設の職員に相談してみると良いでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に入所するまでの流れとは?

サービス付き高齢者向け住宅に入居する場合、どのような流れとなるのか気になる方も多いのではないでしょうか。ステップごとに見ていきましょう。

STEP.1
施設見学
サービス付き高齢者向け住宅への入居を検討されている方は、ご自身に合った施設を見つけるために複数の施設に見学を申し込みましょう。施設の設備や提供サービスはもちろんのこと、雰囲気を知るためには見学することが一番です。
STEP.2
入居前面談
入居してからどんな生活を送りたいか、ご家族の意向はどうか、施設から提供されるサービスにはどんなもにがあるかなど、施設側と入居者様側で面談を行います。この時点で気になることがある場合はしっかり確認しておきましょう。
STEP.3
申し込み・契約
面談を通して入居の意思が固まったら、実際に入居の申し込みと契約を行います。居室の空き状況によっては入居待ちが発生する可能性もあるので注意しましょう。
STEP.4
入居
契約が完了したら実際にサービス付き高齢者向け住宅での生活がスタートします。

まとめ

今回は、サービス付き高齢者向け住宅の入所条件や費用、施設の特徴について解説しました。

高齢者が安心して生活を送るための施設であるサービス付き高齢者向け住宅では、人材募集も多く行われています。サービス付き高齢者向け住宅で働いてみたいと感じた方は、e介護転職でお仕事を探してみてはいかがでしょうか。

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参考