小規模多機能型居宅介護とは?サービスの特徴や利用条件、利用する場合の費用について分かりやすく解説!

小規模多機能型居宅介護とは?サービスの特徴や利用条件、利用する場合の費用について分かりやすく解説!

介護保険サービスの利用を検討する中で、訪問介護やデイサービス、施設の良い点や特徴を比較して、それぞれ少しずつ利用できたらいいのになと感じたことがある方もいるのではないでしょうか。

今回は、訪問と通所、泊まりの組み合わせサービスである小規模多機能型居宅介護の特徴や利用条件、利用する場合の費用について分かりやすく解説します。

小規模多機能型居宅介護で働くことを検討されている方は、こちらの記事をご覧ください。
小規模多機能型居宅介護での働き方とは? 仕事内容・必要な資格について分かりやすく解説

小規模多機能型居宅介護とは?

小規模多機能型居宅介護とは、利用者ができる限り自立した生活を送ることができるように、施設への「通い」を中心として、短期間の「泊まり」や自宅への「訪問」を利用者の選択により組み合わせ、身体介護や生活援助を行うサービスです。

小規模多機能型居宅介護の利用条件

小規模多機能型居宅介護は、要支援1~2もしくは要介護1~5と認定された方が利用することができるサービスです。

また施設の利用者定員は29人で、「通い」が1日18人以内、「泊まり」が1日あたり9人以内とされています。

小規模多機能型居宅介護の設備基準とは?

小規模多機能型居宅介護の設備基準は、以下の様に定められています。

設備等 基準
居間及び食堂
  • 機能を十分に発揮しうる適当な広さ(通いサービス利用定員1人あたり3㎡以上)を有すること
  • 居間及び食堂は同一の場所としても良いが、それぞれの機能が独立していることが望ましく、その広さも利用者と従業者が一堂に会するのに十分な広さの確保が必要
宿泊室
  • 宿泊室の定員は1人とする(ただし、処遇上必要と認められる場合は2人とすることができる9
  • 床面積は7.43㎡以上とする
  • 個室以外の場合は、面積が概ね7.43㎡×(宿泊サービスの利用定員-個室の定員数)以上であることとプライバシーが確保されていること

この他、台所や浴室、消火設備などを適当な設備として設置することとされています。

参考:名古屋市 介護・障害情報提供システム 「小規模多機能型居宅介護事業所(看護小規模多機能型居宅介護含む)の事業と指定基準の概要 別添資料1」

小規模多機能型居宅介護ではどんな人が働いている?

小規模多機能型居宅介護を利用する場合、どのような職種の人が支援を行ってくれるのでしょうか。職種ごとに詳しく見ていきましょう。

代表者

小規模多機能型居宅介護を運営する代表者は、認知症の介護従事経験がある者もしくは保健医療・福祉サービスの経営経験がある者で、認知症対応型サービス事業開設者研修を修了しています。

管理者

管理者は常勤且つ専従であり、3年以上認知症の介護従事経験があり、認知症対応型サービス事業管理者研修を修了しています。

介護・看護職員

介護・看護職員は、日中は通いの利用者3人に対して1人以上+訪問ができる職員を1人配置し、夜間は泊まりの利用者に対応する職員と訪問対応ができる職員を2人以上(1人は宿直可)配置しています。

利用者の身体介護や身の回りの世話、機能訓練やレクリエーションなどを提供します。

介護支援専門員

介護支援専門員は、その資格だけでなく小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修を修了した者が1人以上配置されています。

小規模多機能型居宅介護の介護支援専門員は、利用者の小規模多機能型居宅介護計画を作成したり、関係機関との連絡調整を行ったりします。

小規模多機能型居宅介護のメリット

小規模多機能型居宅介護を利用するメリットとして、「通い」・「訪問」・「泊まり」を組み合わせてサービスを利用出来ることの他に、利用にかかる費用が分かりやすいということが挙げられます。

小規模多機能型居宅介護のサービス利用料は月額で予めかかる費用が決まっています。そのため、利用回数に制限なく、定員に空きがある場合は制限なく利用することができるのです。

小規模多機能型居宅介護を利用する場合の費用とは?

小規模多機能型居宅介護を利用する場合、どのくらい費用がかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。サービス費の他にかかる食費や宿泊費、オムツ代などの消耗品費については別途負担する必要がありますが、厚生労働省の介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システムによると、利用者の自己負担額(1割の場合)は以下の通りとなっています。

同一建物に居住する者以外の者に対して行う場合

要介護度 自己負担額(1割)/月
要支援1 3,403円
要支援2 6,877円
要介護1 10,320円
要介護2 15,167円
要介護3 22,062円
要介護4 24,350円
要介護5 26,849円

参考:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システム「小規模多機能型居宅介護」

同一建物に居住する者に対して行う場合

要介護度 自己負担額(1割)/月
要支援1 3,066円
要支援2 6,196円
要介護1 9,298円
要介護2 13,665円
要介護3 19,878円
要介護4 21,939円
要介護5 24,191円

参考:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索 介護サービス情報公表システム「小規模多機能型居宅介護」

小規模多機能型居宅介護を利用する場合の流れとは?

小規模多機能型居宅介護を利用する場合、どのような流れとなるのか気になる方も多いのではないでしょうか。利用までの流れをステップごとに見ていきましょう。

STEP.1
要介護認定を受ける
小規模多機能型居宅介護を利用するためには、要支援1~2もしくは要介護1~5と認定されている必要があります。そのため、介護保険を利用したことがないという場合には、まずは要介護認定を受ける必要があります。認定調査には時間がかかるので希望する方は早めに市町村窓口へ申し出ましょう。
STEP.2
利用を申し込む
小規模多機能型居宅介護の利用を検討されている方は担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談しましょう。利用のために関係機関との連絡調整を担ってくれます。
STEP.3
事業所との面談
実際に利用する事業所と利用希望者及びそのご家族が面談する機会です。在宅や病院での生活の様子や現在の心身の状況のヒアリングを受けます。利用に関して気になることはここで質問しておきましょう。
STEP.4
契約、利用開始
事業所との面談の結果、利用が可能となった場合には契約を交わして利用を開始します。

まとめ

いかがでしたか?今回は、小規模多機能型居宅介護の特徴や利用条件、利用にかかる費用について解説しました。

介護サービスを検討されている方は、在宅で訪問介護を受けたり、通いで介護サービスを受けながら、必要に応じて泊まりのサービスを利用することができる小規模多機能型居宅介護の利用を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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参考