- 生きがい情報士資格とは?
- 資格の取得方法とメリットとは?
セカンドライフといった言葉をよく耳にしますね。平均寿命が世界トップクラスの日本では、健康寿命をいかに長くするかが1つの課題です。中高年の方が健康的に過ごすために、生きがいの創造を支援することで役に立てる資格があることをご存じですか?
今回は、生きがい情報士とはどのような資格なのか、資格の取得方法やメリットについて分かりやすくご紹介します。
記事でわかること
生きがい情報士とは?
生きがい情報士とはそもそもどういった資格なのか、資格の目的、資格の内容について解説します。
生きがい情報士の資格の目的
すさまじいスピードで世界に類をみないほど急速に高齢化が進んだ日本では、高齢化に対応するために様々な法律や資格が生まれました。
しかし、介護が必要になった方への支援が進む反面、介護がまだ必要でない多数の元気な高齢者や、その予備軍である退職後の中年者への支援のあり方についても課題が残されています。
生きがい情報士は、平成10年度より始まった民間資格です。先駆けとなった平成4年の「健康生きがいづくりアドバイザー」に続き、中高年者の生きがい作りの支援の専門職として徐々にその数を増やし、全国各地で養成講座が開講されています。
生きがい情報士は、一般社団法人健康・生きがい開発団体が認定・登録を行う資格です。資格の取得は、この団体が規定するカリキュラムを養成校において修了し、試験に合格する必要があります。
生きがい情報士の資格の内容について
生きがい情報士には、2つの特色があります。まず1つめが、コーディネート機能です。相談者に応じた生きがい情報を検索するだけでなく、具体的なプランを提案してより現実的なものとします。
そして2つめが、広範囲にわたる情報提供機能です。コンピュータを活用し、医療や福祉、保健の領域にとどまらず、幅広く多彩な情報を提供します。
生きがい情報士の仕事内容
現在の求人では、「生きがい情報士」という職種での募集はほぼ無いのが現状です。そのため、生きがい情報士の資格が生かせる職場や職種に就いて自身の強みとして活用することが主流となっています。
職場によって仕事内容は異なりますが、介護や医療現場、スポーツクラブのインストラクターなどの職務をこなしながら、生きがい情報士としての知識や技術を生かすのが一般的です。生きがい情報士としてフルタイム勤務できるケースは少ないため、具体的な仕事内容は十分に確認した上で職場探しをされることをおすすめします。
生きがい情報士の資格取得方法
生きがい情報士は、財団の指定する養成校に通って受講し、認定試験に合格する必要があります。
科目 | 科目内容 | 授業形態 | 時間数 |
総論 | 我が国の高齢社会の現状と、熟年期の健康と生きがいについて総論的にとらえる。また生きがい情報士の役割りとその専門的な知識・技術のポイントを知る。 | 講義 | 12時間 |
核カリキュラム | 相談者を健康で生きがいに満ちた社会生活に導くための知識 | 講義 | 64時間 |
技術 | 相談者のニーズに合った援助活動を行なうための技術演習 | 演習 | 68時間 |
見学・実習 | 『相談者に具体的なアドバイスを行なえるように現場への理解を深めるための体験学習』 | 実習 | 32時間 |
合計 | 180時間 |
(参照;一般財団法人 健康・生きがい開発財団HP)
学習方法について
財団の指定する養成校(大学・短大・専門学校・高校)でカリキュラムを受講します。カリキュラムには、生きがい情報士として必要な法律などの講義、演習やボランティア実習、見学などが含まれます。
生きがい情報士の資格取得メリット
中高年者にとって、生きがいを感じられるかどうかは心身の健康に大きく影響します。若い世代にも言えることかもしれませんが、生きがいがあれば毎日の生活にハリがあり、充実した時間を過ごすことができます。一方、生きがいが見つからない場合、無気力に過ごすことで気分の落ち込みや外出頻度の低下など、不健康な状態を招くリスクも高まるでしょう。
生きがい情報士が関わることで、相談者の知っている情報よりもはるかに多岐にわたる選択肢の中から生きがいを見つけることができるかもしれません。そして、その関わりが中高年者の健康寿命を伸ばすきっかけにもなります。
生きがい情報士の資格を活かせる職場
特別養護老人ホームや介護老人保健施設、有料老人ホームなどの介護施設では、普段の生活を楽しく送ってもらうための提案やケアプラン作りに役立てることができるでしょう。
その他にも、中高年者を対象とするスポーツクラブのインストラクターや、健康福祉センター等でもその知識や技術を生かせるのではないでしょうか。
まとめ
健康寿命を伸ばす上で、仕事をリタイアした後の長い年月を、生きがいをもって過ごし健康的な生活を送ることが大事です。
生きがい情報士は、介護の必要度に関わらず中高年の健康的な毎日を支援する役割を担います。まだ施策が進んでいない、健康な中高年層を支援できる貴重な存在とも言えるでしょう。
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