【企業インタビュー vol.1】株式会社学研ココファン

介護業界で転職を検討されている、介護業界に挑戦してみたいという方に向けてe介護転職に求人掲載中の企業へインタビューを実施しました。

第1弾となる今回インタビューを行ったのは、株式会社学研ココファン!
学研グループの介護事業として、国内各地に180店舗(2022年3月時点)を展開しています。

インタビューに答えてくださったのは・・・

株式会社学研ココファン
東日本第3事業部長 渡邉 由紀 様

学研ココファンの企業理念や介護観とは?

学研グループの企業理念として『すべての人が心ゆたかに生きることを願い、今日の感動・満足・安心と明日への夢・希望を提供します』というものを掲げています。この『すべての人』は、学研グループで運営する事業によって対象者が異なります。介護事業であれば「入居者・利用者」、教育事業であれば「児童・生徒」、出版社であれば「読者」など。しかしどの事業においても「働いている従業員」もこの「すべての人」に含まれているということは変わりません。入居者や利用者の心を豊かにするのではなく、働く側も同様に『心ゆたか』になることを掲げているのは当社ならではだと考えています。

また、この企業理念を達成するための『ココファンスピリット』という行動指針も存在します。

  1. 私たちは、一人でも多くの高齢者が、安心して暮らし続けられるためのサービスを提供します。
  2. 私たちは、高齢者の尊厳を守り、一人ひとりの心と身体がよりよい状態に向かうことを考え行動します。
  3. 私たちは、そこで暮らす人とのふれあいを通じ、学ぶ心を持ち、人間的魅力を身につけて、それを発揮します。

まず1つ目では、「1人でも多くの方にサービスを提供する」ことを目標に、全国に店舗をオープンさせることを意味しています。2022年3月時点で国内各地に180店舗を展開していますが、今後も年間25店舗のペースでオープンしていく予定です。

2つ目の「高齢者の尊厳を守り」という部分には『その方らしさ』という意味だけでなく昨今取り上げられる虐待問題なども起こさないよう、十分に気をつけていくという意味も込められています。

3つ目は、ただ介護サービスを提供するだけでなく、働く側も仕事を通して成長することを目指しているということを表しています。

この他にも『介護憲章10ヶ条』が存在しており、弊社に入社後は研修等でこれらについてしっかりとお伝えするようにしており、その後も定期的にこれらのことを朝礼を通じ浸透させ、スタッフ全員が同じ方向を向いてご支援することを大切にしています。

学研ココファンではスタッフへの研修に力を入れていると感じています。

学研グループが母体であるため、教育に関するノウハウは他社よりも蓄積されていると自負しており、『階層別研修』『職務別研修』、e-learningの『学研介護サポート研修』など、様々な研修を用意しています。また、リーダークラスの職員を対象とした社外研修も取り入れるなど、研修体制のアップデートも行っています。

階層別研修
初任者研修
フォローアップ研修(入社3か月後以後)
コーチ研修(育成担当者対象)
リーダー研修(リーダー層・中核社員向け)
管理職研修
職務別研修
サービス提供責任者研修
生活相談員研修
ケアマネジャー研修
地域密着型サービス研修
ケアプラン勉強会
接遇・虐待防止委員会
介護技術スキルアップ講座
接遇マナー・コミュニケーション研修
学研介護サポート研修
学研グループが独自に展開する研修映像が視聴可能

介護業界は入社後1年未満で退職を検討される方が多いとされていますが、各研修で企業理念、行動指針をきちんと理解していただき、すべてのスタッフに「ココファンで働き続けたい」と思ってもらえるようなサポート体制も充実させています。

『品質向上大会』という取り組みも目にしました。

『品質向上大会』とは、年に1度各拠点からその年に行った取組みや業務改善に関する研究などをエントリーという形で報告してもらうものです。集まった報告はまず各ブロック(現在は29ブロック)で審査され、代表を選出します。その後、各代表の報告内容を最終審査し、入賞などの評価が決定します。入賞した拠点の研究内容は、次年度の初任者研修で紹介されるなど、ココファンの更なる成長に活かされているんです。

品質向上大会の様子

『働き方改革』や『多様な働き方』を実現させるために、学研ココファンではどの様な取り組みを行っているのでしょうか?

多様な働き方という点では、随分前から行っている取組みが当てはまると思います。例えば勤務時間の部分。通常『1日8時間勤務』と言うと、休憩1時間を挟んで続けて勤務するという形になると思いますが、施設の運営体制に余裕があれば、午前中に4時間勤務して、一旦家に帰り、次は夕方から夜にかけて4時間勤務といったように、シフトを柔軟に組み替えて対応することも可能です。

実際に私も子供が小さかった頃は、このような働き方をしており非常に助かりましたね。決められたシフトをその通りこなしてもらうというスタイルではなく、スタッフの要望や、利用者様・入居者様の状況に応じて勤務スタイルに流動性を持たせるようになっているんです。

最近では、スマートフォンを用いて介護記録などの入力・管理を行うツールを、業務効率を上げてお客様と向き合う時間を増やしていきたいと思い導入しました。

デジタル機器を使った記録に、抵抗感を持っているスタッフも多かったのではないでしょうか?

ココファンには70代でもバリバリ夜勤で働いている方もいますし、スマートフォンに慣れていない方も少なくはありませんでした。その為、導入当初は戸惑う方も大勢いらっしゃいましたが、入力が難しい方には音声入力などを使っていただくなど試行錯誤して、現在ではすべての拠点でスマートフォンを使った記録方法に切り替えています。

学研ココファンの人事評価制度やキャリアパス制度はどのようになっていますか?

『頑張っている人であれば、誰にでもキャリアアップできるチャンスがある』というのがココファンの強みです。

介護職→リーダー→所長、というように事業所内でキャリアアップする体制が整っており、中には入社してから1年程度で所長になった方もいます。もちろん、必ずしもマネジメント職になる必要があるというわけではありませんので、現場職員としてキャリアを積んでいくことも可能ですのでご安心ください。

ただ、ココファンでは今後も拠点を続々とオープンさせることが決まっています。新しい拠点を稼働させるためには、そこに配置する所長やリーダーなどが新たに必要となるということですから、言い換えればキャリアアップするチャンスが大きいため、管理職を目指す方にとってココファンで働くメリットはとても大きいと思っています。

また、現場での経験を経て拠点の開発を支援するグループや人事、総務などのバックオフィス業務に関連する職種にキャリアチェンジすることも可能です。

因みに私は介護業界の経験がない状態で、厨房スタッフとして13年前にココファンに入社しましたが、今では東日本第3事業部長となることができました。

最新テクノロジーを導入した子育て世代や高齢者などの多世代が交わることの出来る新しい形の施設もオープンされていますよね。

最初にオープンしたのは、神奈川県藤沢市にある『ココファン藤沢SST』という拠点です。パナソニックの工場跡地から1つの街をつくる『Fujisawaサスティナブル・スマートタウン』の一環としてつくられたという背景があります。

ココファン藤沢SSTは、ICTや最新技術を活用し、高齢者住宅の他、介護・医療・保育・教育の様々なサービスを併設した地域サービスの複合拠点となっています。感染症対策や見守りシステムの他、認知機能低下検知システムなどの最新テクノロジーを導入したモデル施設です。

ココファン藤沢SSTの例をもとに、2022年3月には『Gakken 多世代スクエア吹田SST』をオープンしました。

ココファン藤沢SSTの外観

ココファン藤沢SSTの2階テラス

Gakken 多世代スクエア吹田SSTの外観

今後オープン予定の施設も『多世代×最新テクノロジー』をテーマにしているのでしょうか?

最新テクノロジーを導入することは今後の介護業界にとっても重要であると考えています。もちろん、介護記録などの業務効率化のために必要な部分はデジタル化を進めていきますが、藤沢SSTや吹田SSTのようなモデルだけではなく、郊外型のファーム付きサ高住や、官民連携の複合拠点など、働くスタッフもワクワクするような職場環境が今後も計画されています。

それでは最後に読者の方へメッセージをお願いします。

学研ココファンはテレビCMなどを行っていませんが、入居率は常に90%以上を保っています。この結果は間違いなくスタッフの皆さんのおかげです。働いているスタッフの笑顔や元気な挨拶など、家庭的な雰囲気が高齢者の方やそのご家族が、入居したい・させたいと思える施設になっていると感じています。

また、最近のココファンは『介護をする会社』ではなく先程紹介した藤沢SSTや吹田SSTのような『街づくりの会社』になってきています。そのため、キャリアアップやキャリアチェンジを行って様々なことに挑戦できる可能性があります。実際に、介護職として入社した後、子どもが好きな職員が保育士資格を取得してナーサリー事業に異動した方もいるんですよ。

ここまでキャリアアップや挑戦という言葉を使ってココファンの良い所をご紹介してきましたが、管理職を目指さなくても新しい事に挑戦しなくても全く問題ないということを付け加えておきますね。現場で高齢者の方と携わり続けたいという方も多く在籍しています。『自由』なスタイルで働くことができることを魅力に感じていただければ嬉しいです。