施設系介護職

施設系介護職とは

施設系介護職とは、福祉施設に勤務する介護職を指し、介護業界では最も就業者の多い職種です。

勤務先となる施設には、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホーム等があります。
施設にはそれぞれの特徴があり、入所対象も異なるため、勤務する介護職は所属する施設の目的に合わせた業務・役割が求められます。

特別養護老人ホームでの仕事

特別養護老人ホームは、自宅での生活が難しい要介護3以上の高齢者が入所する施設で、入所者の多くは認知症や重度の要介護状態の方です。
食事、入所介助、排泄の介助のみならず、更衣や口腔ケア、清拭(身体を拭いて清潔に保つ)などがあります。身体介護は、介護系の資格取得者でないと従事できませんが、利用者の身の回りの世話(居室の掃除等)は無資格者でも従事することができます。

介護老人保健施設での仕事

介護老人保健施設は、病院に入院していた利用者が、急性期の治療が終わり、今後は回復期でのリハビリを中心とした生活に移行する場合に入所する施設です。
施設に入所する利用者に対して、身体介護や医療的ケアと並行して、自宅復帰を目的にリハビリテーションを提供します。

有料老人ホームでの仕事

有料老人ホームには様々な種類がありますが、利用者の自立度、要介護度が様々であるため、一人ひとりに合わせた対応が求められます。
利用者に対して身体介護や生活援助を提供するとともに、季節に合わせたレクリエーションの実施や、入居者のサークル活動のサポートを行います。

グループホームでの仕事

グループホームは、認知症の高齢者が共同(9名以下)で生活する施設です。家庭的な雰囲気のなかで毎日を過ごし、自分らしく生活することを目的としています。
利用者の身体介護や生活援助などのケアを提供するだけでなく、利用者とコミュニケーションを取りながら、料理・掃除・洗濯など、互いに役割を作り、協力しながら共同で生活します。

訪問系介護職との違い

施設系介護職と訪問系介護職との違いは、次のような点にあります。


施設系介護職 訪問系介護職
主な就業場所 福祉施設等 利用者の自宅
資格・経験 無資格、未経験でも一部の業務に従事すること可能 無資格者は原則として従事不可
スタッフの数 複数のスタッフで介護を提供 一人または二人で介護を提供
夜勤の有無 ある(回数は勤務する施設による) あまりないが、夜間帯の訪問サービスに従事することがある
勤務形態 常勤、パートタイム、夜勤専門など様々で、シフト制で勤務 常勤、パートタイム等があり、基本は日勤帯で勤務

施設系介護職は、訪問系介護職とは違って無資格者・未経験者でも就業が可能です。
働きながら介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士を取得される方も多くいます。興味がある方は、ぜひチャレンジしてみて下さい。

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